あまり意味がないテレビ視聴率
ひと昔前、テレビ業界はいかに視聴率の良い番組を作るかを競っていました。
しかし、昨今ではちょっと事情が変わってきているようです。
その原因は大きく3つあると言われているのです。
それぞれについて詳しくお話していきましょう。
まず、1つ目にテレビよりも楽しいことが増えたということがあります。
それは携帯ゲームやスマートフォンの普及です。
ゲーム機というのはテレビに繋いで遊ぶものという概念が覆り、どこにでも持ち運びできるゲームが普及したことで、ドラマやバラエティを観て楽しんでいた時間は減り、ゲームに没頭できる時間が増えたのです。
また、スマートフォンの普及によってアプリゲームやSNSが人気となり、スマートフォンの画面に夢中になってしまう若者が増えました。
これは若者だけに限った話ではありません。
幅広い年代の人がスマートフォンに夢中になり、どこに行くにも携帯し、常に画面とにらめっこという状況があるのです。
「イマドキの若者は」という言葉は何の意味もなく、いい年したおじさんでも夢中になっているのですから、テレビなんて観なくても人生楽しむことができちゃうわけです。
レンタルショップやネットレンタルなどの影響
それから2つ目ですが、これはレンタルショップやネットレンタルなどの影響と言えます。
見逃したドラマは、レンタルすればいつでも好きな時に観られるようになりました。
その為、リアルタイムでの視聴を必要としません。
さらに、ブルーレイレコーダーやDVDレコーダーが一家に一台の時代ですので、番組予約をしておけば、いつでも好きな時に観ることができるのです。
最近では、ネットTVが普及したことによって、リアルタイムで見逃した人向けの配信サービスも展開しています。
すでに民放自体がリアルタイムでの視聴率なんてさほど気にしていないことがわかるでしょう。
民放各局は、独自のネットTVを有し、それによって話題の番組を提供することができます。
見逃したら再放送まで待っていたという人達も、ネットTVで視聴することができるので、リアルタイムにこだわる人がいなくなったというのが現状です。
ネット番組の方が面白い
そして3つ目に、ネット番組の方が面白いということが挙げられます。
民放各局も様々な努力を行い、番組を作成しているものの、実際にはそこまでの視聴率を確立できていません。
これは、若者のテレビ離れと言われていて、「楽しくない」「面白くない」という声が上がっています。
面白くないものを視聴するぐらいなら、動画配信サービスの人気動画を観ている方が充実していると感じているのです。
動画配信サービスでは、民放では放送できないようなこともチャレンジすることができますし、素人が投稿した動画が人気になることもあります。観ている人達が楽しいと思う基準が昔に比べて違ってきていることが背景にあるのでしょう。
特に若者は時代を作っていく世代ですから、その若者世代が民放を楽しくないと判断してしまっている状況があります。
スマートフォンで動画を閲覧している方が楽しいと判断したり、アプリゲームをやっている方が楽しいようです。
この3つの要因によって、視聴率を重視した番組作りをしていてもあまり意味がないという現状を作り出してしまっているのです。
昔は一家に一台であった為、一つの部屋に集まり一家団欒するイメージが強かったのですが、現代では核家族が進み、一家団欒ができる環境はなくなりつつあります。
娯楽と呼べるもののニーズが変わってきたことも一つの要因でしょう。
一時期は最高視聴率なんて言われると、相当な話題作であることが多かったのですが、最近では二桁いけば良い方だと言われています。
時代のニーズによって重視されなくなってしまったものの一つなのかもしれません。
リアルタイムで視聴している人が全くいないわけではない
しかし、そうは言ってもリアルタイムで視聴している人が全くいないわけではありません。
もちろん好きな時に好きな番組を観るのもいいのですが、リアルタイムだからこそより楽しいこともあるのです。
例えば、話題作が地上波初放送となると視聴者は増えます。
レンタルするまで観たいわけじゃなかったという話題作が放送されるとなれば、こぞって観るものです。
しかも、SNS上はその話題がトレンド入りすることも多く、リアルタイムで観ながらみんなの感想を見ているという人も少なくありません。
リアルタイムだからこそ、楽しみ方を工夫するだけでテレビはグッと面白くなります。
話題作や注目されている番組というのは、話題の一つになります。
いつもはあまり観ないという人でも、そのような番組は観てしまうものです。
現代では、一番の娯楽ではなくなってしまったものの、何かの切っ掛けでまた視聴者が戻ってくることは十分考えられるのではないでしょうか。
楽しい番組作りや話題の番組を作り出すことで、視聴者はまた夢中になって観るかもしれません。
一つの娯楽としてこれからもその位置をキープしていけるよう、各局では努力をし続けていかなければいけないのが現状です。
最終更新日 2025年8月6日