数あるアルバイトの中でも、特に学生たちに人気なのが居酒屋です。

基本的に夕方から夜の勤務になるのですが、時間が遅いこともあって時給が高めに設定されており、日中は学校があってアルバイトができないという学生にとってはうってつけの時間帯だからです。

そんな居酒屋でのアルバイトですが、実は非常に多くのスキルを身に着けることができる仕事なのです。

特に居酒屋店舗は働きやすく、友達も多くできると評判です。

そのためただ稼ぎたいという理由だけではなく、人間的に成長したいという理由から働くのも非常に有意義なものになります。

居酒屋でのアルバイトで身につくスキル

では一体どのようなスキルが身につくのか、いくつか紹介していきます。

・情報処理能力

飲食店なのでいつお客さんが来店するか、いつオーダーを頼まれるかなどは分かりません。

お店の都合などお構いなしにお客さんはどんどん店員を呼びつけます。

そのためどの席のお客さんから何を頼まれ、何を持っていかなければならないのかなど一度にたくさんの情報が入ってきます。

それをうまく処理していく能力が身に付くことが期待できます。

実際に私が居酒屋でアルバイトをしていたとき、最初はどんどん注文され、おしぼりを持ってきてほしい、お皿をさげてほしいなど様々な要望を言われて頭がパンクしそうになったことがあります。

しかし1ヶ月も働けばその環境にも慣れて、うまく消化していけるようになりました。

・優先順位の組み立て

先に来たお客さんを席に通すのはもちろんのことですし、先にオーダーしたお客さんに料理を優先的に届けるというのも当たり前のことです。

そのためどのお客さんを先に対応しなければならないのかということを覚えておき、優先順位を組み立てておくことが重要になります。

また隙間時間に備品の補充をしたり席の片付けをしたりという作業も加わりますが、それらはお客さんを後回しにしてまですることではありません。

どんなお店でもお客様第一主義をうたっているので優先順位の立て方は間違えないように注意が必要です。

・接客スキル

お酒を飲むお店なのでいろんなお客さんがいます。

同業者であれば働いている側の苦労を知っているので例え料理の到着が遅れたりオーダーもれがあったりしても比較的寛容です。

しかし異業種の人はそういうわけにはいきません。

中には「自分はお客様だ」という態度でなんでも自分中心の対応を求めてくる人もいます。

性別、年齢、性格など様々な人が集まる場なのでお客さんに合わせて臨機応変に対応することができる柔軟性が必要となります。

多くのお店ではマニュアルがあり、基本的な接客の仕方が記載されていますが、それでは現場では通用しません。

常に笑顔と心遣いが必要だという点ではマニュアル通りなのですが、その他に関するお客さんの接客方法はその人に合わせて行わなければなりません。

私が働いていたところにはマニュアルが一切なかったので最初は不安でしたが、マニュアルがなくてよかったと今では思います。

おかげでお客さんのタイプを早く見極めて、その人に会った対応の仕方ができるようになりました。

フレンドリーな人に対しては少し言葉を多めにした接客を心がけ、礼儀がきちんとしている人には負けないくらい丁寧な言葉遣いと身の振る舞い方を心がけました。

それがよかったのかお客さんとのトラブルに発展するというようなことも一切なく穏便に働くことができました。

そのほかにも身につくスキルがある

・お酒の知識や料理の知識

飲食店なのですからお店で扱っているお酒や料理については知っておく必要があります。

どのようなお酒をブレンドして作られているカクテルなのか、またどのような食材を使って作られた料理なのかなどお客さんに聞かれたら答えられるようにしておくことが大切です。

私は基本的にはホールの仕事をしていたので接客がメインとなっていましたが、お客さんから「どんな料理ですか?」や「このお酒には何が入っていますか?」などの質問は非常に多かったです。

キッチン担当ではないから関係ないと思っていては大間違いだということを実感しました。

・忍耐力

たとえ夜行性となっていたとしても、人間のサイクルというのは日中に働き夜は休むという基本的なベースがあります。

そのため本来休むはずである夜に働くというのはイライラしやすくなってしまう人もいますし、眠気から集中力が低下してしまう人もいます。

しかし働いている身でそのようなことは言っていられません。

勤務時間はきちんと働くという気持ちを常に持っておかなければなりません。

またお客さんによっては店員に必要以上に絡みたがる人もたくさんいます。

店員が女性であれば尚更でしょう。

お酒が入って上機嫌になったお客さんに絡まれる分にはまだ良いのかもしれませんが、機嫌が悪くなっているような人に絡まれるとあっという間にトラブルに発展してしまいます。

店員の立場としては「面倒くさい」と思ってしまうものなのですが、そこは堪えて常に笑顔で接することができるように心がけなければなりません。

このように居酒屋でのアルバイトというのは人間を相手にする仕事でもあるので、人間力を育むことができるのです。

最終更新日 2025年8月6日